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アレルギー性鼻炎発症のなりたち

 
 
 
   
 
1)花粉のようなアレルゲンをたびたび吸い込んでおりますと、私達の身体にはその花粉に対する特異的な抗体がBリンパ球によって産生されるようになります。

2)その抗体は、やがて鼻の粘膜に存在している肥満細胞のレセプターに付着します。この状態を、感作されたと云い、アレルギー発症の準備状態となります。

3)ここに再び抗体に特異的に結合するアレルゲンが吸入され、抗体と結合しますと肥満細胞に信号が送られて細胞内に蓄えられている「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」などをふくむ顆粒が細胞外に放出されます。

4)これらの物質は、神経末端や腺組織、血管などに作用して、くしゃみ、鼻水、鼻閉などの症状を引き起こします(即時型反応)。

5)このような反応の他にも、ある種のリンパ球や上皮細胞、血管内皮細胞、繊維芽細胞などから炎症細胞を動員する物質が放出され、それが粘膜局所に好酸球、好中球、好塩基球、リンパ球などを誘導して、やや時間差をおいて鼻閉などの症状を起こします(遅延型反応)。

以上のような、アレルギー反応が反復して起きると、アレルゲン以外の物質にも過敏反応を生じたり、あるいは不可逆性の粘膜肥厚を生じて難治性の鼻閉に移行したりします。

 
   
   
 
即時型のアレルギー反応が生じている状況を示しております。くしゃみ発作のためにハンカチを出して鼻と口を覆い、矢印のように鼻水や、涙が流れてきているところです。花粉抗原を鼻の粘膜に入れてから数分内にこのような発作が起きました。

 
   
   
 
発作が生じている時の、鼻の中をみますと、普通では空気を吸入する空間があるのですが、粘膜が腫れてそのスペースが無くなり、矢印のように透明な水のような鼻汁が充満しております。

 
   
   
 
1)アレルギー反応を起こしている時の、鼻の粘膜顕微鏡写真。杯細胞の数が増えて、全体的に上皮細胞層が厚くなっています。

 
  2)電子顕微鏡写真。胚細胞には、粘液を含む顆粒が多数含まれている。  
     
 

 
   
   
 
3)好酸球の電子顕微鏡所見。結晶構造をもつ特異顆粒が含まれている。

 
 
4)肥満細胞の電子顕微鏡写真。この細胞はアレルギー反応により、脱顆粒を生じたために空包化(赤星)している。矢印は、開口部をしめす。
 
 
 
 
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